トマト農家になると決めてから学んだのは「農業」じゃなく「経営」でした

農業経営での気づき

トマト農家になると決めてから

「まずはこれを学ぼう」

と思ったことが

実は農業のことではなく
経営やビジネスのことでした

けれど
今になって思うのは

やっぱり

学びと実践は全く違う

ということです。

今日はそのことについて
書いていきます。

 

高知県にあるお酒と歴史の町・佐川町で
【愛、無限大】をテーマに

大空と大地のエネルギーを
トマトを通してあなたに繋ぎ
輝く人生を応援する

「運気が上がるトマト」
織田トマトの織田茜です!

 

学びと実践は全く違う

と書きましたが、

誤解しないでほしいのは

学びはもちろん必要なんです

私はトマト農家になって
4年ですが

当時学んだことが
年数を経るごとに

ボディブローのように
効いてきているのを
実感します。

 

ただ

これは

4年間
頭と心と體を使って実践し
試行錯誤してきたからこそでして

実践がなかったら
当時学んだことも

おそらく今ほどには
身になってないですし

講師の方から教わった
ひとつひとつが

そこまで実感できて
いなかったんじゃないかなぁ
なんて思います。

 

ところで

私がトマト農家になる前に
農業じゃなくて

ビジネスや経営について
学びたいと思った理由は

農業については
高知に移住してすぐに

高知県の農業研修施設で
夫と一緒に学んだので

私はもう十分かなぁ
なんて思ったっていうのがあります。

(ちなみに夫は
研修施設での研修期間を
個人的に希望して1年延長し
更に実践的に学んでいました)

 

また

私は学生時代から
経営者の記事を
読むのが大好きで

そもそもが経営に
興味がありました。

 

そして

最大の理由が

夫婦共に
営業などもしたことがなく
ビジネスの基本を
知らない

ということでした。

 

就農前の私たちは

収穫したトマトのほとんどを
地域のJAさんに出荷し

その傍らで直販を
スタートして

ゆくゆくは
直販の比率を
上げたいと考えていました。

だからこそ

ビジネスのイロハを
今から知る必要があると
私は思っていました。

 

けれど

当時

まだトマトハウスさえも
完成していなかった時に

ビジネスや経営に
ついて学びたいと
夫に伝えた時

実は夫に大反対されました。

この話をすると長くなるので
また別に取り上げたいと
思っています。


トマトハウスの建設が始まった頃(2017年1月)

その後
夫の理解を得た私は
経営塾やビジネスの講座に
何度も参加しました。

特に経営塾では
実際にあったケースを
少し修正した内容を取り上げ

実践的に学んでいく
というもので

ビジネスの基本を
全く知らなかった私には
ものすごく大きな機会と
なりました。

 

このケーススタディで
取り上げられた内容のひとつに

とある経営者の
話がありました。

 

その方は
ご実家も事業をされていて

小さい頃から
自分自身も事業を立ち上げる
ことを意識して育ち

その後の
大学や大学院進学も
それを見据えた進路へ進み

卒業後は
経営者を対象にした
コンサルタントとして

コンサルタント会社に
就職をし

そこで実践的に
経営を学び
独立して

飲食関係のビジネスを
立ち上げるというものでした。

 

ここまで聴くと

小さい頃から起業を
考えて生きてきて
それを学んだ人なんだから

起業もうまくいくのは
当たり前でしょ?

って思いませんか?

 

はい、私自身も
そう思ってました。

 

けれど

実際は全く違っていて。

 

あんなに経営について
学んだ人でさえも

自分のこととなると
全く別なんだ

 

ということが
私にはとにかく衝撃でした。

だからこそ

「あんなに準備して
学んできた人でさえ
そうなんだから、
私たちは慎重に経営していこう」

って思いながら
トマト農家になりました。

 

そんな私も

実は

経営塾で学んだ経営者
と全く同じことを
やらかしたんですよね。。。

ホント

人は自分のこととなると
何故かめっちゃ過信しちゃう(笑)

 

頭のいい人で
慎重にやれる人なら
もっとうまく経営できるのかも
しれないけれど

だいたいそんな人は
事業なんてやらないんですよね(笑)

だってまあ
事業やるってとにかく
面倒なことがいっぱいだし

やることに対して
割に合わないのかも
なんてことはいっぱいですから。

 

それでも

それを上回る熱量や
ワクワクなどを感じられた人こそが

起業していくのかもなぁ
なんて思います。

 

私たちの場合は

ただただ夫の直感と
ワクワクだけで

トマト農家になるって
決めて突き進んだくちでして


骨組みに被覆資材を取付け、ようやく見た目にもトマトハウスらしくなりました(2017年4月)。この時はまだこれから起きる経営上の試行錯誤について想像すらできてませんでした

 

もちろん
数年に渡る就農計画を
事前に作成し

数字的に「いける」
と判断したから
就農したわけなんですが

今から思えば
戦略もなにも大して
無いんですよ

だから

初めから想定外というか
戦略がないんだから
そうなるのは
当たり前なんですが

まあとにかく
行き当たりばったりで

ホントよくこの4年
やってこれたなって感じなんです。

 

就農前に
多少ビジネスについて
学んだけれど

所詮はビジネスを
やったこともない

ただの素人ですから
分からないことだらけで

必要に迫られて
手当たり次第に勉強して

税務署や役場に
何度も連絡しては

分からないことを
問い合わせて確認し

何度も失敗して
後から答えに
気づいて凹んで

起きた事象について
考え対策を練って

昨年よりは成長できたかな
と思ったら
また間違えて

それを修正したり
改善に向けて取り組む

ということを
その都度
繰り返してきました。

 

このもがいて
試行錯誤した
実践の時間こそ

今の私たちの
血肉そのものなんだ

と今は実感しています

そして

この実践が増え
血肉になっていく度に

就農前にビジネスや経営に
ついて学んだことが

どんどん活きてきてるなぁと
実感してるんです

 

それに

多分

私が今以上にめちゃくちゃ頭が良くて
事前に経営の隅々まで勉強しまくって

いたとしても

やっぱり

おそらく遅かれ早かれ

いろんなことをやらかしては
壁にぶつかっていたと思います。

そして

こんなに早く崖っぷちを
幾度も経験できたことは

本当に良かったなぁ
って思うんです。

 

とかなんとか
言っている私たち自身も

経営も経済的にも

まだまだ試行錯誤は
続いております。

はい、試行錯誤ど真ん中です!!

でも

きっとこの試行錯誤が
ますます私たちの血肉となり

ブログのネタにも
なるという

一石二鳥なんですから
まあありがたいことです。

 

そして

それを笑って
本当のネタにしていけるように

経営を軌道に乗せることが
今私たちがやらなくては
いけないことだと感じています。


織田トマトを喜んで召し上がってくださる方にこれからも永く楽しんでいただけるためにも、経営基盤をしっかりすることが私たちが第一に取り組まなくてはいけないことだと感じています

 

もしこのブログを
読んでいる方で
就農を考えている方がいましたら

ひとつの農家の
リアルな声として
参考になったり

就農されている方で
私たち同様
試行錯誤真っ只中の方が

「自分たちと同じ
駆け出しの農家仲間も
なんとか元気にやってるんだなぁ」

と思っていただき

ちょっとでも元気の
おすそ分けができたら

嬉しいなぁと思っています。

 

高知からまごころこめて。

織田トマト

【夫:織田康嗣】
高知県高知市出身
2017年 新規就農してトマトの栽培を始める

幼い頃、週末に父親の実家がある佐川町に、田んぼの手入れに来ていた。
平日はサラリーマンとして働く父親は普段全く笑顔がなかったが、週末の田んぼで汗を流す時だけは、驚くほどとびきりのいい笑顔をしていたのが子ども心に強く印象に残っていた。

高校卒業後は、大阪や東京でコンサートなどの音響スタッフやドラマーとして活動。

東京で長年暮らすうちに、「いつかは故郷に帰りたい」と思うようになり、そんな時に頭に浮かんだのは、かつて父親が楽しそうに田んぼをやっていた姿だった。

「仕事もプライベートも自分の人生をまるごと謳歌する大人を増やす」べく、命の源である食を支える農家になることを決意。

世の大人たちを細胞からエネルギーで満たす生命力が高いトマトを届けようと日々励んでいる。

【妻:織田茜】

中央大学法学部卒 

都内の化粧品メーカーで「肌の専門家」として年間2,000人以上の肌相談に対応。社内外で美容や応対の教育指導にも従事

夫と共に高知に移住し、2017年から夫婦でトマトを栽培している。

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