「農家って大変ですね」よりも「農家っておもしろいね」って言われたい

織田トマトの日々
あかね
あかね

織田トマト広報担当、織田茜です。

週末にスーパーに行くと、既に節分のコーナーができていました。

今年の節分は2月2日。

今までで2月3日が固定された節分の日だと思っていたため、

今年の節分をうっかり忘れないように早めにお豆さんも購入しました。

先日、こんなツイートを投稿しました。

農家ってやっぱり大変なイメージってありますよね。

私もトマト農家になってから、出会う人の大半から「大変だね」ってよく言われます。

そこで、みなさまが思う「農家=大変」を紐解いて私の経験で振り返ってみようと思います。

農家のイメージ:働き方が大変そう

私も自分が農家になる前は、つらい、しんどい、休みがない、朝早く起きなきゃいけないって思って、「絶対に自分にはできない仕事」だと思ってました。

だって、私はめちゃくちゃ怠け者で、日中ずっと外で體を動かす仕事なんてこれまでやったことがありませんでした。

しかも、私はかなりの夜型人間。
夜更かしも大好きだし、苦手なことは「朝早く起きること」ですから(笑)

なので、夫がやりたかった農家に私もなると決めた時、母からも友人からも農家が務まるのかとても心配されていました。

実際に農家になってみて、早々に自分の体力の無さに絶望しました。。。

そして、特に夏場は朝8時になるともうかなりの暑さになります。


真夏の農作業のお供、アイス。これがあるだけで大分がんばれます(笑)

暑い中での作業はそれはもう體にとってかなり厳しいものがあり、農作業の効率もスピードも落ちるため、暑さの影響を受ける前に農作業をスタートさせる必要があります。

なので、夏の農家はみなさまが思っている通り朝早くから活動します。

それが夜型の私には辛いのなんの(笑)

でも、起きるのが遅くなるともっと自分が辛いことになるので、ここは踏ん張りどころだったりします。

って、まぁ本当にしょうもないことばかり言ってますけど、農家になる前の私には、

農家はとにかく厳しい仕事に休みなく従事する職業で、自分にめちゃくちゃ厳しい人しかできないものだと思っていました。

けれど、農家になってみて、意外にもそうガチガチに構えることもないんだと分かりました。

農家だって十人十色。
農家の数だけやり方も考え方もいろいろです。

それに、こんな怠け者の代表のような私でも、なんだかんだで4年農家を続けてこれています。

もちろん、農家になってから、農家になる前にやっていた生活を変えなきゃいけないこともあります。

けれど、意外にも農家って正解が無い仕事

なので、自分たちらしい働き方を自分たちで選択することができる仕事だと感じています。

農家のイメージ:生き物を相手にする難しさ

そして、農家が大変だとみなさまが思う理由は、働き方のイメージはもちろん、生き物を相手にする難しさにもあると感じています。

確かに、農家は生き物や自然を相手にする仕事ですから、一筋縄ではいきません。

それに、計画どおりにいかないこともいっぱいあるし、想定外のこともたくさん起こります。


程よく手をかけ、目配り、気配り、心配りをしながらトマトたちを育みます

私はハプニングに弱い人間なので、柔軟に捉え動くことが求められる農業はとても難しくもあり、その一方でこれまで自分になかった視点や資質を育んでもらえる場所にもなっています。

それに、今は人の労力を補ってくれる機械や装置、AI、アプリやサービスなど様々なものが世に出ています。

それらを活用することで、どんどん農業しやすい環境が整ってきていると思います。

もちろん、まだまだ十分ではないと思いますが、科学技術やデータなど、自分たちに合った様々なものを取り入れることで、やりやすさもカスタマイズできるんじゃないかと感じています。

農業のイメージ:お金や経営面での難しさ

そして、農家が大変だと多くの方が思う大きな理由、それがお金や経営面のことだと思います。

確かに、この数年、私たちが育てているトマトは年々市場価格が下がっています。

その一方で、資材や光熱費関係はどんどん価格が上がり、近年は自然災害も各地で多発しており、自然とともにある農業にとっては時として耐え忍ぶ時期を経験することもあります。

農家になって約4年。

経営面やお金のことについては、私たちは正直まだまだ「これ」といった確立した体制を整えられていません。

就農当初から、もがき、必死に私たちらしい経営を模索し続けています。

けれど、それって農業だけじゃないですよね。

どの職業にもその職業を経験したことがない人には想像もできない大変なこと、いっぱいあると思います。

そして、みなさんそれぞれの持ち場で、額に汗をかき、頭に汗をかき、知恵を出し合って自分たちの製品やサービスの向う側にいるひとを笑顔にするために試行錯誤する。

実は、それこそが最高の喜びだなぁって思うんです。

人生の中で誰かの笑顔を夢中になってとことん追求するって、意外なほどパワーが沸き上がってきますよね。

それに、自分もいろんな経験ができていっぱい成長させてもらえる。

しかも、おもしろエピソードやネタがどんどん増えて話に困らない(笑)

のど元過ぎれば何とやらじゃないですが、その時は確かにヒーヒー言ってもがいているけれど、当の本人が実はいちばん農家の毎日を面白がっています。

そして、出会った方に「農家!?それってめちゃくちゃ面白いことやってますね」って言ってもらえるように、私たちらしい面白くておかしな農ある日々をこれからもみなさまにお伝えしていきたい、そう思っています。

織田トマト

【夫:織田康嗣】
織田トマト栽培管理責任者
高知県高知市出身

農業を志したのは、幼い頃に見た父の姿がきっかけだった。

平日に会社員として働く父の笑った顔を見たことは無かったが、週末に田んぼで汗を流す父はとにかく笑っていたのが子ども心に強く印象に残っていた。

高校卒業後は、大阪や東京でコンサートなどの音響スタッフやドラマーとして活動。

東京で長年暮らすうちに、「いつかは故郷に帰りたい」と思うように。そんな時、かつて父が楽しそうに田んぼをやっていた姿を思い出した。

2014年、新規就農を決意し高知県へUターン。
2017年、子ども時代に父と田んぼで汗を流した思い出の地、佐川町でトマト栽培を始める。

自分を大切にし愛することが人を大切にし愛することに繋がる。
だからこそ、食べた人が愛で満たされる、そんなトマトを届けるべく、「愛∞無限大!」を合言葉に夫婦二人三脚で日々励んでいる。

ドラマー、音響スタッフとしても高知県内を中心に活動中。

【妻:織田茜】
オンラインショップ、ブログ担当

大学時代に化粧品に魅了され、都内の化粧品メーカーに就職。
これまで10,000人以上の肌相談に対応。
また、美容知識や顧客対応の社内教育にも従事。

2014年、夫と共に高知県に移住し、2017年から夫婦でトマトを栽培。

農業に携わることでこれまで以上に食の力を知り、人は食べるもので作られていることを実感。

「美しさとは健やかであること」との考えから、心とからだを健やかに保つことを作物の力を通して届けたい!
と、トマトたちのお世話はもちろん、ブログ記事の執筆などを精力的に行っている。

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