フルーツトマトの旬はいつ?織田トマトの場合は〇〇です。

織田トマトの日々
あかね
あかね

織田トマト広報担当、織田茜です。

トマト農家になる前は知らなかった農業やトマトのことも

数年経つと当たり前になってしまっている。

そんなことを、農業やトマトに携わっていない方の

何気ない言葉から気づかされ、教えられます。

「フルーツトマトの旬って2月って聞いたんですけど、どうなんでしょう?」

昨日、トマトの販売時期について尋ねられた時に、あわせてこんな質問が寄せられました。

「もしかしたら、これからフルーツトマトを購入しようと考えておられる方の中でも、購入時期について悩まれている方がいるかもしれない!!」

ご質問にお答えしながらそんなことを感じたので、私がこの時にお答えした内容をここでみなさまとシェアしたいと思っています。

フルーツトマトの旬は2月〜5月

フルーツトマトの販売時期ですが、だいたい12月から少しずつ市場に出始め、6月下旬くらいには販売時期が終わります。

※産地や種類、栽培方法によっても若干の違いがあります

その中でも、2月から5月の時期が糖度が高いトマトが増えるため、この時期がいわゆる“フルーツトマトの旬”と言われます。

そして、2月から5月の中でも、特に「2月が最盛期」と謳われることが多いです。

というのも、2月は

①少しずつ日光に当たる時間や日射量が増えるので、光合成がしっかりできる

②寒い時期なので直ぐに実が大きくならない分、じっくり糖分を蓄えられる。

そのため、糖度が最も高くなる

③②のような糖度が高いトマトがたくさん収穫できる

と言われているからなんです。

実際、多くのフルーツトマト農家さんは、この時期のトマトが最も糖度が高くなるようです。

それ以降は気温が高くなるのに比例して熟れるまでの時間が短くなるので、少しずつ糖度が落ちていくことが多いようです。

織田トマトの場合

就農当初は私たちも先述した内容をお客さまにお伝えしていました。

けれど、トマト農家として数年我が家のトマトたちと触れ合ってきて、2月とそれ以外(1月、3月〜5月)で比べた時、糖度は殆ど差がありませんでした。

私たちは糖度センサーを導入していないため、直販のトマトについては糖度を数値で確認していません。

けれど、直販以外に地域のJAさんに出荷しており、そちらでは出荷したトマトを糖度センサーによって数値で確認できます。

JAさんでは出荷したトマトの様々なデータが出るんですが、それを見ると、いわゆる糖度が少しずつ落ちてくると言われる4月〜5月については、JAさんの平均糖度を上回っていることが多々あります。

これにはいろんな要因があると思いますし、夫もいくつか思い当たることもあるんですが、今現在においては、「これだ!!」という理由には辿り着いていません。

そして、以前もブログに書いたのですが、私たちは糖度だけではなく、いろんな魅力がフルーツトマトにはあると思っています。

フルーツトマトの定義とは?それは「品種」じゃなく「栽培方法」の違いです。
フルーツトマトってよく聞くけれど、「甘い」トマト以外に普通のトマトと何が違うの?というご質問にお答えします。

果肉の酸味や旨み、皮の旨みや歯ごたえ、香りや手触りなど。

ですので、それぞれのトマトたちの個々の様子を見て、「お客さまにぜひ召し上がっていただきたいなぁ」というトマトたちを選んでお届けしています。

どんなトマトがお好みかによっておいしい時期は違う

あと、どんなトマトがお好みかによっても、織田トマトのおいしい時期は違ってきます。

我が家では、よく「トマトのキャラが時期によって違う」と言ってます。

例えば、1月〜3月半ばは、「口数が少ないけど、情熱を内に秘めている実直なトマト

イメージでは、東北など雪深い地域に暮らす方のような感じでしょうか。

じっくり時間をかけて育った分、ギュッと詰まった甘さや旨味がじんわりと口の中に広がります。

また、香りについても大きく放つ感じではなく、鼻に近づけるとなんとも言えない甘い香りを楽しませるといった慎ましやかさがあります。

そして、季節が移ろっていくのに比例して少しずつトマトたちの状態も変化していき、トマトのキャラ変が起こります!!

キャラ変後の3月半ば〜5月は、「明るく陽気で、お喋り好きで、華やかなトマト

イメージでは、南国やラテン系の国に暮らす方のような感じです。

パーンっと甘く華やかな香りを全体に放ち、ギラギラ肌を刺すような日差しをたっぷり浴びて育ったトマトらしい、舌の記憶にしっかり残るような濃い目の甘さや酸味などを情熱がほとばしるがの如く勢いよく味わわせてくれます。

もちろん、毎年、天候や土の状態などは変わり一定ではありませんし、畝の位置によっても日の当たり具合などが異なるため、一概には言い切れません。

そして、私たちはこの一定ではなく移り行く味わい、また、個々のトマトたちの個性こそが魅力であり、みなさまに楽しんでいただきたいところなんです。

また、それぞれの時期のトマトたちも「追熟」(収穫後に一定期間置くことによって、酸味が和らぎ甘さを楽しめること)という方法で、これまた日ごとにキャラ変が起こります。

ですので、ご自宅でいろんな味わいをお楽しみいただけます。

ぜひ、それぞれの味わいをあなたなりに楽しんでいただけたらとっても嬉しいです。

 

フルーツトマトの選び方や旬など、トマト農家だからこそ書ける記事はこちらにもあります。

南米が原産地のトマト。実は日本の暑い夏が苦手な作物です
日本の猛暑の夏。実は人間だけじゃなくトマトだって苦手なんです。
「スターマークがあればおいしいトマト」だとは言い切れない!?これまでの目安が時に目安じゃなくなる時もある
トマトたちが発するさまざまなサインに耳を傾け、目をくばり、この子たちが持つ無限大の魅力を活かしてあげたいと思っています。
トマトは夏だけじゃない。フルーツトマトは冬から春にかけてが旬です。
甘い香りを放つ赤いトマトたち、いよいよ収穫が始まりました!!
作物は季節を写す鏡。農家は季節の移り変わりを作物を通して感じます
織田トマトのトマトたちも冬のトマトからだんだん春のトマトに変わってきています。
おいしいトマトに育つには昼夜の寒暖差がとっても大切です
燦燦と降り注ぐ南国・土佐のパワフルな日差しと寒さが揃って、おいしいトマトたちが育ちます。
織田トマトのおいしいフルーツトマトの選び方
おいしいフルーツトマトってどんなもの?選び方のコツは?その疑問にお答えします。
フルーツトマトの定義とは?それは「品種」じゃなく「栽培方法」の違いです。
フルーツトマトってよく聞くけれど、「甘い」トマト以外に普通のトマトと何が違うの?というご質問にお答えします。
織田トマト

【夫:織田康嗣】
織田トマト栽培管理責任者
高知県高知市出身

農業を志したのは、幼い頃に見た父の姿がきっかけだった。

平日に会社員として働く父の笑った顔を見たことは無かったが、週末に田んぼで汗を流す父はとにかく笑っていたのが子ども心に強く印象に残っていた。

高校卒業後は、大阪や東京でコンサートなどの音響スタッフやドラマーとして活動。

東京で長年暮らすうちに、「いつかは故郷に帰りたい」と思うように。そんな時、かつて父が楽しそうに田んぼをやっていた姿を思い出した。

2014年、新規就農を決意し高知県へUターン。
2017年、子ども時代に父と田んぼで汗を流した思い出の地、佐川町でトマト栽培を始める。

自分を大切にし愛することが人を大切にし愛することに繋がる。
だからこそ、食べた人が愛で満たされる、そんなトマトを届けるべく、「愛∞無限大!」を合言葉に夫婦二人三脚で日々励んでいる。

ドラマー、音響スタッフとしても高知県内を中心に活動中。

【妻:織田茜】
オンラインショップ、ブログ担当

大学時代に化粧品に魅了され、都内の化粧品メーカーに就職。
これまで10,000人以上の肌相談に対応。
また、美容知識や顧客対応の社内教育にも従事。

2014年、夫と共に高知県に移住し、2017年から夫婦でトマトを栽培。

農業に携わることでこれまで以上に食の力を知り、人は食べるもので作られていることを実感。

「美しさとは健やかであること」との考えから、心とからだを健やかに保つことを作物の力を通して届けたい!
と、トマトたちのお世話はもちろん、ブログ記事の執筆などを精力的に行っている。

織田トマトの日々